FibreChannel 技術の進歩とATTO®Technology
ATTO® Technology社は、米国ニューヨーク州 Amherst に本社を置く、1980年代からストレージ/ネットワーク接続製品を提供しているベンダーであり、1990年代後半から現在に至るまで、Fibre Channel製品を精力的に市場へ投入し続けているベンダーです。ATTO社製品の最大の強みとしては、特にM&E(メディア&エンターテインメント)業界で多く利用されているApple社 MacOSをサポートしている製品ラインナップを持っていることです。
FC-HBA(ホスト・バス・アダプタ)の「Celerity™」シリーズだけでなく、人気商品の「ThunderLink™」シリーズがあります。これは、Appleユーザの多くの方がノート型を使っていることから、HBAを使えないので、Apple社のNoteに標準装備されているTB(ThunderBolt)インターフェースに接続してFibreChannel/SAS/高速Ethernetに接続することができる製品になります。

【FibreChannel】
私はその草創期となる1997年からFCのエンジニアとして携わってました。
FCは上位層に様々なプロトコルをサポートしていることで、当初は今のようにストレージ接続用だけではなく、TCP/IPもサポートしている製品もあり超高速なネットワークインフラとしても活用されてました。
その後、GigabitEthernet(1Gbps)が出てきたこともあり、FCはバッファクレジットによる非常に信頼性の高い通信品質を実現しいるチャネル技術でストレージ接続用のSCSIプロトコルとの親和性が高いことから、ストレージとの接続で広く使われるようになりました。そして、FCスイッチ(Fabric)を使うことにより、ネットワークのようにホストサーバとストレージを多対多で接続して利用するSAN(ストレージ・エリア・ネットワーク)に発展しました。
FCには接続形態(トポロジ)が3種類あります。
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- Point To Point 機器同士を1対1で接続 N_Port同士の接続形態
- Arbirated Loop FC_AL(ファイバチャネル・アービレイテッドループ)リング上に接続して最大127台のデバイスを接続できる形態 実際の接続は、FC-Hubを使ってスター型に接続しているようになりますが、Hubなので以下の図のように通信はシェアードメディアとなります。また、8Gbps までは、ホストとストレージの1対1の接続(DAS)は1.のPoint To Point(N_Port同士の接続)ではなくFC_ALを使用しており事実上、1.のpoint to Pointをサポートしていてる装置はありませんでした。
- Switched Fabric FCスイッチ(Fabric)を使って、最大約6万5千台を接続できる形態
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FCの技術が他と明確に違う点は、ポートという論理概念があることです。上記の接続形態でケーブルで繋いだポートとポートは互いに接続が可能な種類のポートでなければなりません。
【スイッチのポート】それぞれに変更できますが、互いに接続できるポートは決まっております。
F_Port : ノード(HBAやストレージ製品)との接続におけるFCスイッチのポート→N_Portと接続
FL_Port: ノードとのループ接続におけるFCスイッチのポート→NL_Portと接続
E_Port: FCスイッチ間接続をするFCスイッチのポート→E_Portと接続
G_Port: Generic Port。E_Port または F_Port として動作し得るスイッチポート
GL_Port: Generic Loop Port。FL_Port または F_Port として動作し得るスイッチポート。
【ノードのポート<HBA、ストレージなど>】
N_Port: Point-to-Point接続もしくはFabric(スイッチ)へ接続するノードのポート→ P2PではN_Port、スイッチ接続はF_Port
NL_Port: FC_AL(ループトポロジー)をサポートしたノードのポート→NLもしくはFL_Port
上記のそれぞれのポートは接続形態によって使い分けます。
1.Point To Point接続の場合:互いに相手のN_Port にログインをして互いの情報を交換します。
2.Arbirated Loop(FC_AL)接続の場合:Loopの中で一番優先順位(Loop_IDもしくはWWPNで決定)の高いポートがマスターとなって全デバイスを管理します。
3.Switched Fabricの場合:スイッチのポートに接続したN_PortからのF_Portログインという動作があり、N_Portは自分の情報をスイッチに登録します。これによりスイッチはどのポートにどのようなデバイスが接続されているのかすべて管理します。
スイッチ同士は最大2000ms以内にそのリストを同期します。FSPF(Fabric Shortest Path First)という経路制御プロトコルにより、Fabric内の全てのパスを管理しますので、例として以下のようにスイッチ間を接続して経路が沢山ある構成にしてもループは発生しません。

FibreChannel技術/製品のあゆみとATTOのFC製品
【1996年】 この辺りに日本にFC製品が登場 266Mbps/1Gbps
【1997年】 1Gbpsの各社の製品が出始める
【1998年】 ATTOがFC-HBA「Celerity™」1Gbps製品を発表
【1999年】 GigabitEthernet製品が市場に投入されはじめ、iSCSI技術に関心が集まりました。
【2000年】転送速度を1Gbpsから2Gbpsに進歩した製品が発売されました。
ポートの光コネクタがそれまでのGBICトランシーバからSFP/SFFトランシーバとなり、光ケーブルもSCコネクタから、LCコネクタとコンパクトになりました。


【2004年】2Gbps から4Gbpsへ
FC-SAN(ストレージ・アリア・ネットワーク)が普及し、一部のスイッチではスイッチ間接続用として、FC-10Gbpsが使われてました。
NAS(Network Attached Storage):ファイルサーバとストレージを同一筐体にした製品が一般化してきました
ATTOはFC/SASの製品に通信品質を向上させるATTO Advanced Data Streaming™レイテンシー管理技術を搭載しました。

【2006年】8Gbpsへ 私の記憶では、この辺りでFCーSANは非常に多くの方々が利用するようになり技術的にも安定しました。この8Gbpsの時代が一番長かったと思います。
【2010年】 iSCSIイニシエータが各OSに搭載されるようになり、かつEthernetが高速(10/25/40Gbps)化して、iSCSIを使ったIP-SANが浸透してきました。
その高速なEthernet上にFCを載せるFCoE(FibreChannel Over Ethernet)をサポートしたCNA(Converged Network Adapter)やスイッチも出てきました。
このころはよく、FC-SAN(8G- FC)とIP-SAN(iSCSI 10G-Ethernet)でどちらが良いの?という話がでておりました。ATTOがこのFC-SANとIP-SANを比較した面白い記事を出してます。
【2010年】ATTOがパス管理ソフトMultiPathDirecotrを発表
ATTOは、FC/SASの冗長パス(ロードバランシング、フェイルオーバ)を実現するMultiPath Director™を提供し、macOS環境を含む高可用SAN構成を支援しました。。
【2012年】16Gbps 16GbpsからはFCの規格ではFC_ALはサポートを終了
16GbpsのFCからFC_ALがサポートしないことになりDAS接続がPoint To Pointになりましたが、当時、8Gbps(FC_AL)のストレージ製品は多く使われており、16Gbpsのストレージ製品と混在するケースが多々あり混乱が生じたのを覚えてます。
このため、FCベンダー各社はFC_ALもサポートする製品をラインナップに加えました。ATTOはいち早く16GのFC-HBAでもFC_ALをサポートする製品を出していました。
【2018年】32Gbpsが発表されると、FC製品はそれまで転送速度(4G-FC,8G-FC,16Gbps-FC)で区別していましたが、世代で表すようになり32GbpsのFCは、「FC-Gen6」と呼ばれるようになりました。
このころからストレージはHDDからSSDに移行しはじめ、通信プロトコルもHDD用のSCSIからSSD用のPCIe上で使うNVMeプロトコルが使われるようになりました。FCではFC-NVMeをサポートしました。FCはSCSIプロトコルとNVMeプロトコルを共存させられるので、物理的な変更はしないで(FWとドライバ等のアップデートは必要)SCSIのストレージ機器とNVMeのストレージ機器を同時に利用することが可能になりました。
ATTOが、SASのストレージやTapeドライブをFCやiSCSIに変換するブリッジ XstreamCoreを発表 これにより簡単にSASのデバイス(ストレージ、Tapeドライブ)をFC-SANやIP-SANに接続できるようになりました。
【2023年】FC-Gen-7 (64Gbps)の製品が出揃いました
ATTOはストレージとの接続を一元管理し、使用状況に併せてホスト(ドライバパラメータ)をチューニングするプロファイル(ストレージ各社用あり)を容易した管理ソフトATTO360™Storageをリリースしました。
ホストとストレージを接続する際に、ホスト側のインターフェースのチューニングは必須です。チューニングが必要なパラメータはストレージベンダー各社によって違います。ATTOはこれをストレージベンダーと入念な検証を行って最適なパラメータをプロファイル化して、このATTO360Storageに持ってます。ATTO360Storageを使うことにより、接続するストレージやTapeに併せて用意されているプロファイルを選択するだけで、簡単にホスト側のATTOのイニシエータ(HBA/ThunderLink)のドライバのパラメータを接続先に併せて最適化できます。
【2025年】 FC-Gen8(128Gbps)製品が発表されました。
ATTOがThunderLink™にThunderbolt™ 5対応モデルを追加し、XstreamCORE®シリーズにTapeドライブ向けの廉価版であるXstreamCORE® 8100Tを発表しました。これにより、SASテープドライブをIP-SANに容易に接続できるようになりました。
ATTOが、ThunderLink™にThunderBolt5モデルを追加、XstreamCoreシリーズにTapeドライブに特化した廉価版であるXstreamCore8100Tを発表 手軽にSANテープドライブをIP-SANに接続できるようになりました。
ATTOのFC製品を詳細は以下にご紹介してます。
ATTO Celerity™ ファイバーチャネル・ホストアダプタ – FC HBA
ATTO ThunderLink®シリーズ – Thunderbolt™ ストレージ/ネットワークブリッジ
※ 記載の会社名、製品名およびサービス名は、それぞれ各社の商標または登録商標です
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