LIQID社は米国コロラドに本社を置く、コンポーザブル・ディスアグリゲーテッド・インフラストラクチャー(以後、CDI)のリーディングサプライヤです。
AI開発で欠かすことのできない大規模言語モデルは非常に大きな計算機リソースを必要とします。この要求を十分満足できる組織は少なく、国家予算レベルの投資や、また潤沢な資金を持つハイパースケーラと呼ばれる少数の企業がこぞって先鞭をつけました。ここで言う計算機リソースとは、簡潔に言えばサーバです。一般的に、マザーボードにCPU、DRAM、SSDあるいはGPUや外部接続のための各種ネットワークカードなどのコンポーネントを搭載するコンピュータ・システムをベアメタルサーバと呼びますが、これに何らかのOSやソフトウェアを搭載してサーバとして稼働させます。
従来、大規模な計算が必要な場合、コンピュータを疎結合したり密結合したりすることで必要な計算資源を確保してきました。昨今主流であったのはインフィニバンドや高速イーサネットで多数のサーバをネットワーク接続するサーバ・クラスターであります。しかし、従来のこのコンピュータ・アーキテクチャでは、現在発展している生成AI開発を支えきれなくなる懸念が出てきています。その懸念とは、一つにはエネルギー問題、具体的には、電力と熱の問題であり(熱は電力消費の結果であるので、源は電力である)、また、それ以外のいくつかの意味での効率の問題があります。
近年その存在が身近になってきているメガ・データセンターですが、内部には膨大な数のサーバが収容されています。このサーバの計算能力を用いて生成AIをはじめ各種AI関連のワークロード処理が行われているわけですが、それらサーバ一台一台に給電するための膨大な電力が必要です。そして電力消費をすれば、必然熱が発生します。これらを低減するための施策が急務であり、その施策の一つがコンピュータ・アーキテクチャの変革であります。
生成AIの計算処理は大半がサーバに搭載されるGPUで行われますが、サーバにはこのGPUの他に、多数のコンポーネントも搭載されており、例えそれらの使用率が低くても搭載されている限りは給電しなければならず、実に非効率であります。であるならば、これら非効率なコンポーネントをサーバから抜き出し集約し(プール化)、使いたいときに使いたい量の計算機リソースを効率よく動作させるアーキテクチャを考案すれば良いのではないか?という発想です。

CDIによるGPUプーリング イメージ図
この発想にはもう一つ別の文脈もあります。通常、データセンターに導入するサーバはまず要求仕様が検討され、その仕様に応じてサーバ筐体内部に搭載する各コンポーネント(CPU, DRAM, SSD, GPU, NIC等)の仕様・容量・数量が内定し、筐体のサイズ等と合わせて最終構成が決まります。ところが実際に使い始めてみると、導入したサーバ仕様が過剰であったり、逆に不足であったりすることがままあります。折角多額の投資をして導入したサーバ群ですが、しかし、だからと言って、一旦サーバに搭載したコンポーネントは簡単には変更(移設)することはできません。また、サーバの使用率は個々に高低あり、折角給電していても使用されていない個体もあります。
これらの課題を解決する有力な候補となるのが、ディスアグリゲーテッド・コンピューティングと呼ばれるアーキテクチャであり、ここで紹介するLIQID CDI (Composable Disaggregated Infrastructure) はその最先端のソリューション製品です。CDIを簡潔に定義すると、サーバに搭載されているデバイス(GPU, NIC, SSD, DRAM等)をプールとして外部集約し、ネットワーク接続されたサーバ間で動的にタイムシェアする技術、となります。
現在、LIQID CDIはGPU等のPCIeデバイスを対象とするラインナップ製品(コンポーザブルGPU)と、新たに標準化が進んでいるCXLメモリを対象とするラインアップ(コンポーザブルCXLメモリ)の大きく二つに分かれ、それぞれ以下のタブで概説しています。
また、具体的な製品ラインナップとしては以下の三種類をご提供いたします。詳細は弊社ホームページの各製品ページをご参照ください。
<LIQID CDI コンポーザブルGPU>*GPU以外のPCIeデバイスもサポート対象
・LIQID CDI PCIe Gen4 : PCIe Gen4デバイスをサポートする製品群
・LIQID CDI PCIe Gen5:PCIe Gen5デバイス(最新のNvidia GPUなど)をサポートする製品群
<LIQID CDI コンポーザブルCXLメモリ>
・LIQID CDI CXL 2.0:CXLメモリ(CXL2.0)をサポートする製品群

CDIが可能にするGPUプールとメモリプール イメージ図