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ポータブルワークステーションカスタム製造

ポータブルワークステーションカスタム製造

はじめまして。サーヴァンツでIT管理と製造を担当している狩俣と申します。宜しくお願いします。

あまり知られていないのではと思いますが、サーヴァンツではお客様のご要望に合わせてシステムをセットアップして納品するキッティングサービスということも行っています。

一口にキッティングサービスと言っても、その内容にはいろいろなものがあると思いますが、サーヴァンツで主に行っているものとしては、ベアボーンのサーバーやストレージ製品にHDDやSSD、その他の拡張ボード製品などをセットアップして、RAID構成を行い、同時にその他の部分の動作テスト(ネットワークや各種ポートの機能的な動作確認)を行って出荷するというもので、私はその部分の組み立て・テスト等を担当しています。

対象となる機器にはいろいろなものがありますが、今日はその中から少し異色のポータブルワークステーションというものを紹介してみたいと思います。

これは米国のNextcomputingという会社が製造しているRADIUSシリーズという製品で、いくつかのラインナップがありますが、今日取り上げるのはその中で当社で最も取り扱いの多いRADIUS EX シリーズという製品です。

外観は以下の写真のような製品です。持ち歩くワークステーションというかなりユニークなコンセプトなんですが、どちらかと言えば持ち歩くミニタワーサーバーと言ったほうが、イメージ的には一番近いかもしれません。

外観から見てみたいと思います。

大きさは462.21mm x 359.66mm x 180.06mmということですから、ミニタワーサーバーの幅が少し細くなったぐらいの大きさです。筐体はジュラルミンが多用されていますので、持ってみると見た目よりは軽い感じです。(とは言っても持ち歩くという意味では大変ですが・・・。)
ちなみに持ち手の部分は革を縫いあせて作られたものが使われていて、プラスチックと違い良い手触りです。

正面はディスプレイを保護するパネルがついており、使用する時はこのパネルを外して使用します。

これを運ぶ為のキャリーバッグもあります。この中に本体、キーボード、マウス、電源ケーブル等がいっしょに入ります。

 

背面のパネルを開けてみたところです。

ちょっと見えにくいのですが、マザーボードがSuperMicroのX10SRL-F、CPUはIntel Xeon E5-2620v4 2.10GHz 20MB 8Core、メモリはDDR4 16GB x8で128GB、その他として、RAIDカードのAdaptec 16 ポート ASR-71605 SGL が搭載されています。(これらのスペックについては他の選択もできます。)

PCIスロットはフルサイズのPCIカードが装着できるだけのスペースが確保されています。コンパクトなサイズながら、少ないスペースを有効活用し、多くの選択肢が利用できるような設計となっています。

左上に見えているのが、RAID用のHDD/SSDマウントユニットです。上の写真では見えませんが、左下の電源ユニットの裏側に2台分のマウントユニットがあり、側面からマウントできるようになっていて、合計10台での構成が可能です。

また、右上の天板側には2台分の固定のHDD/SSDマウントユニットがあり、これはOS用として使用したり、RAIDの追加ドライブとして利用したりすることも可能です。右下にはCD/DVD用のマウントスペースがありますが、この例では、ここにOS用のSSDをマウントし、天板側の2台はRAID構成の追加のドライブスペースとして利用しています。このように柔軟な構成が可能です。

 

このような機器の場合、発生する熱の問題も大きいので、エアフローについてもいろいろと配慮がなされています。RAID用のマウントユニットの横側には大きなFANが2個配置されていますし、上の写真では作業の都合で外してあるのですが、天板側のHDD部分の横には下の写真のようにPCIスロット3スロット分を利用して天板側のHDD用の冷却FANが取付けられています。(このFANは天板側にHDDをマウントしない場合は取り外して通常のPCIスロットとして使うことも可能です。)

また、背面パネルの裏側にもFANがついています。

このFANは丁度PCIスロットの真横に来るようになっていて、PCIスロットのカードを直接冷却しています。黒く見えているのは、クッション材です。これで、HDD/SSDとPCIカードを押さえるようになっていて、細かな振動を起こさないように配慮されています。

 

天板側にマウントするSSDのマウントユニットの組み立てが終わったところです。これを裏返して、天板にネジ止めし、ケーブルの接続、固定、抜け防止等の処置を行います。

SSDをマウントしたところです。

これらの組み立てを行った上で、RAIDボリュームの構築テストを行い、更にOSから認識できているかどうかのチェックを行います。同時に各種入出力ポートの動作テストも実施しています。

出来上がった製品で、Linux標準のDisk Utilityを使用してベンチマークを実施してみたところです。

アベレージで、Read 5.2GB/s Write 5.1GB/sとなっています。
数十TB規模の容量と高速なアクセス速度、このようなストレージ性能を得るには従来のソリューションでは、専用のRAIDストレージを設置する必要がありましたが、それが、このコンパクトな1台の中に収まってしまう訳です。この高性能と大容量、そして柔軟な拡張性、また、その気になれば電車でも移動可能なコンパクトさが、この製品の最大の特徴であると思います。

こういった製品のキッティング作業を通じて皆様の課題解決のお役に立つことができれば幸いだと思います。
最後まで読んで頂き有難う御座いました。

サーヴァンツインターナショナル 狩俣

 

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