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Cumulus 活用ガイド

Cumulus 活用ガイド

1. L2設定

ライセンスを導入してめでたくフロントパネルが活性化しても、実はCumulusはこの時点ではネットワークスイッチとして各ポート相互の通信ができません。Cumulusでは、ポート間の通信を可能にするためには、Bridgeという概念があり、通信する各ポートを。このBridgeに参加させる必要があります。

 

1.1      Bridge概念

 

 

 

1.2      Bridgeの設定

/etc/network/interfaces にブリッジ設定を追記します。

auto bridge
iface bridge
bridge-ports swp1 swp2
bridge-pvid 1
bridge-vids 1-100
bridge-vlan-aware yes
bridge-stp on

 

各パラメータの意味

■ bridge-ports
#bridge-ports swp1 swp2
このブリッジに接続するポートを指定しています。

■ bridge-pvid
#bridge-pvid 1
ブリッジのデフォルトVLAN IDを指定します。

■ bridge-vids
#bridge-vids 1-100
ブリッジで通信を許可するVLAN IDを指定します。
ここで指定しているVLAN ID以外のvlanの通信は行なえません。

■ bridge-vlan-aware

#bridge-vlan-aware yes
この設定で、ブリッジインタフェースが”Trunk”として動作するようにしています。

■ bridge-stp
#bridge-stp on
ブリッジでSTPを動作させます。
Trunk portについて
bridgeインタフェースを設定する際に、bridge-vlan-awareで”yes”と設定し、bridge-portsで指定した物理ポート(swpXX)は、インタフェースの設定時にbrige-accessの設定を行わない限りTrunk Portとして動作します。

NCLUを使用する場合

#net add bridge port swp1-2
#net add bridge vids 1-100
#net add bridge pvid 1

Bridgeに参加したポートは通信することができます。その中で、VLANを設定して分割することもできます。

1.3      VLANの設定

Tagged portとして、各ポートにVLAN IDを割り当てる場合

auto swp1
iface swp1
bridge-vids 10
bridge-vidsでVLAN IDを指定することにより、
swp1のポートはVLAN ID 10のtagged portとして設定されます。これによりこのポートはタグ付きのVLAN ID 10の機器としか通信できません。

 

 

2            LAGの設定

CumulusではLAG(Link Aggregation )は、Bondsという概念になります。Bridgeにbondingの設定を行います。そのBondメンバーに各ポートを設定します。
Cumulusがサポートするモード

IEEE802.3ad LACP Linix Mode4
Balance-XOR Static Bonding Linux Mode2

2.1      Bond(LAG)の概念

Bride内にBondグループがあり、各ポートがそれに所属します。

 

2.2      Bond設定

/etc/network/interfacesを編集する

(1)bondグループを作成
SERV01というbondグループを作成、swp1 とswp2で作成
VLAN10、LACP(802.3ad Mode4)

以下を /etc/network/interfacesに追記

auto SERV01
iface SERV01
bond-slaves swp1 swp2
clag-id 1
bridge-vids 10
bond-mode 802.3ad
bond-miimon 100
bond-use-carrier 1
bond-lacp-rate 1
bond-min-links 1
bond-xmit-hash-policy layer3+4

SERV02というbondグループを作成、swp5 とswp6で作成
VLAN10、LACP(802.3ad Mode4)
auto SERV02
iface SERV02
bond-slaves swp5 swp6
clag-id 2
bridge-vids 10
bond-mode 802.3ad
bond-miimon 100
bond-use-carrier 1
bond-lacp-rate 1
bond-min-links 1
bond-xmit-hash-policy layer3+4

 

(2)brideに“SERV01”と“SERV02”とVLAN 10を追記
auto bridge
iface bridge
bridge-ports SERV01 SERV02
bridge-vids 10
bridge-vlan-aware yes

 

(3)設定の反映

#ifreload -a

 

(4)Bondのステータス確認

#net show int bonds
#net show int bondmems
 

これで、Cumulusでも帯域の確保、冗長化の確保ができるようになりました。


では、次回は2台のスイッチを使用してさらなる冗長構成、帯域確保ができるMLAGの設定をご紹介します。
 

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